イベント/スポット/アーティスト登録はこちらから→

静岡ミュージックモール Beatfull【ビートフル】

Today
Login

INTERVIEW

2014/05/26 更新

ILL-BOSSTINO / THA BLUE HERB インタビュー

ILL-BOSSTINO”

 

結成から17年、現在もヒップホップシーンのトップを走り続けながらも、ヒップホップという枠にとらわれない活動をする、いや収まりきらないといった表現の方が合っているTHA BLUE HERB。

そんな、シーンを選ばず影響を与えるTHA BLUE HERBのILL-BOSSTINOに、自身が影響を受けたMCや若手MCについて、そしてヒップホップ観などを語ってもらった。

 

【THA BLUE HERB プロフィール】

ラッパーILL-BOSSTINO、トラックメイカーO.N.O、ライヴDJ DJ DYEの3人からなる一個小隊。1997年札幌で結成。以後も札幌を拠点に自ら運営するレーベルからリリースを重ねてきた。’98年に1st ALBUM「STILLING, STILL DREAMING」、2002年に2nd ALBUM「SELL OUR SOUL」を、’07年に3rd ALBUM「LIFE STORY」を発表。’04年には映画「HEAT」のサウンドトラックを手がけた他、シングル曲、メンバーそれぞれの客演及びソロ作品も多数。映像作品としては、ホーム北海道以外での最初のライヴ「演武」、結成以来8年間の道のりを凝縮した「THAT’S THE WAY HOPE GOES」、’08年秋に敢行されたツアーの模様を収録した「STRAIGHT DAYS」、そして活動第3期(’07年~’10年)におけるライヴの最終完成型を求める最後の日々を収めた作品「PHASE 3.9」を発表している。HIP HOPの精神性を堅持しながらも楽曲においては多種多様な音楽の要素を取り入れ、同時にあらゆるジャンルのアーティストと交流を持つ。巨大フェスから真夜中のクラブまで、47都道府県津々浦々に渡り繰り広げられたライヴでは、1MC1DJの極限に挑む音と言葉のぶつかり合いから発する情熱が、各地の音楽好きを解放している。
2012年4th ALBUM「TOTAL」と共にシーンに帰還。’13年3月に東北の宮古、大船渡、石巻でのライブツアーを追った映像作品&新曲「PRAYERS」を同年8月に発表。傷深き混迷極まる列島ステージ最前線を今も疾走中!

 

【Member】

ILL-BOSSTINO(ラッパー)

O.N.O(トラックメイカー)

DJ DYE(ライヴDJ)

 


 

IMG_7218

 

_今回ですね、僕もラップをやっているのでMCについて色々と伺いたいと思います。まずラップテクニックについて日本人で特に影響を受けた人はいますか?

 

ILL-BOSSTINO (以下BOSS) :影響を受けた日本人は…いないね。

 

_いませんか。では海外のアーティストからの影響は?

 

BOSS:ラップ始めるときは、純粋にアメリカのラッパーがかっこよくて始めたから、そういう意味では90年代のBiggie(The Notorious B.I.G.)だとかNASGang Starrとか、まあ要するに90年代にかっこいいとされてたラッパー全員には憧れたよ。影響っていうよりは憧れた。

 

_それはリアルタイムでですよね?

 

BOSS:もちろん。あえて日本人であげるなら、日本語のラップでかっこいいな、俺もやってみようかなって思ったのはジョージだね。B.I.G. JOE。俺は彼とつるんでいた時期があって、身近で彼のラップに触れられた。これは幸運だった。あとは全然いない。一人もいない。その当時やってた日本人のラッパーなんてかっこわるいと思った奴しかいない。

 

_そうなんですね。

 

BOSS:今は別だよ。あれから時間が経って、自分のスタイルを確立できたから、落ち着いて人のスタイルも尊重して楽しめるようになった。そういう風にしてみてみると、今活躍してる田我流S.L.A.C.K.RITTOYUKSTA-ILLとか、今更大きな影響って事で言えばそれほどは受けないけど、でもかっこいいなと思うし認めてる。アイディアもすごいし、俺たちの時代とは違う。皆、それぞれの地元から発信しているし、作品も好きだし、リスペクトしてる。

 

_なるほど。では、最近日本語ラップでいいなとおもった作品はありますか?

 

BOSS:最近か…。田我流もよかったし、SHINGO★西成EVISBEATSもファンだし、ダイナリー(DINARY DELTA FORCE)だってかっこいい。般若NORIKIYOKOJOEは作品の量と質が常に両立してて、凄いと思うし、あげたらキリがない。

 

_ここ10年で、そういった若手の新しい才能を持つMC達が活躍しはじめている流れはどういう風にごらんになっていますか?

 

BOSS:バッチリでしょ。そういうもんじゃない?そんな大きい流れに対して俺が何か言えるもんでもないし。

 

_海外の若手MCで聴いている人はいますか?

 

BOSS:うーん、そんなに知らないね。ニューヨークでもJadakiss以降はよく知らない。

 

_BOSSさんからJadakissの名前がでたのは嬉しいです!

 

BOSS:でもそれが最後だったね。以降はよくわかんない。なんかヒップホップってね、はっきり言って自分より年下のMCの話なんてめったに聴かないんだよ。よっぽど凄い奴じゃないと聴かないよ。何故かというと、俺はヒップホップに人生訓のようなものを求めてる。ただのヤワなラブソングじゃねえ。自分よりも生きてきた経験が凄かったり、自分よりもリリックの内容が深かったり、自分よりも人生知ってる人間だったら“聴かせてもらいたい”って気持ちになるけど、ほとんどの奴は別に聴きたいとは思わない。それは日本人でも海外でも一緒。悪いが俺の方が人生知ってる。ただの悪さ自慢なんか興味ない。俺はヒップホップで人生の深みを味わいたい。そういう観点じゃ、俺は今年で42歳だけど、俺がその人の人生から何かを学びたいって思う俺より若い奴はそうそういない。俺にそういう話を教えてくれるヒップホップの先輩もいない。海外にも俺より年上で今もバリバリやってる人も少ない。そもそもアメリカでの生き方と俺の生き方は中々合致はしない。それよりは、自分より年上のソウルだとかファンクの人達が今の俺の年の頃に言ってたことだとか、今どういうことを思っているのかということに俺は興味があるね。ニューヨークも、俺がヒップホップに憧れていた頃は仮に俺よりも年下でも言ってることも、やってることも果てしなく先にいっていたからすごく憧れて、NASとか、あそこらの時代からやってて今も成長を続けてる人達は今でも好きだけどね。

 

_なるほど。

 

BOSS:さっき言った若いラッパーの視点は、人生がどうとか以前にヒップホップの新しい表現の仕方っていうか、曲の構成や音楽としての作品づくりっていう意味では、すごい新鮮だったから聴くけどね!実際面白い生き方、俺とは全然違う生き方をしてきた人も多いし。自分のしたことのない経験をしてる奴らには、すごい興味あるけどね。

 

_確かにそうですよね。それでは、マイフェイバリットMCについてお聞きしたいのですが。

 

BOSS:全てを知ってるわけではない事は前提として、MCっていうか作品だけど、やっぱりNASのファーストILLMATICだね。ヒップホップに関してはILLMATICを超えるものは俺的にはないね。内容全部、頭にはいってるから。本当に俺にとっては青春のアルバムだし、めちゃめちゃ影響されたよ。最初はヒアリングで聴いてたから、歌詞の中身の物凄さってものに気づかなかったんだよね。でも、ずいぶん後になって、日本語訳をくれた人がいて、それを読んでやられちまったね。リリックの内容に関しては、今でも本当に輝いてるし、あれを超えるものは中々ないな。奇跡だと思う。俺にとっては一番好きだね。

 

IMG_7222

 

_ 本当にかっこいいですよね!僕が初めてTHA BLUE HERBの曲を聴いたのが、“悪の華”なんですが、あのときのフロー(歌い回し)と比べ、現在のフローはバリエーショーンも増えて、物事を見る視点もかなり変わってきたと感じています。

 

BOSS:もちろんそうさ。

 

_昔のフローで意識していたリズムはありますか?

 

BOSS:いやっ、そんなにラップなんてものを冷静にやってない。夢中にやってただけだから。今の方がわりと、色んなやり方を覚えたから、ここはこういうスタイルでこういうフローでとか、もっと抑揚つけて、激しくとか分けられるけど、あの時は別にそういうんじゃなくて、ただひたすらラップしてただけ。理論でラップなんてしてないよ。

 

_では、曲をつくるときに例えばフック(曲のサビ)先行だったりバース(サビ以外)先行だったりっていうのは?

 

BOSS:そんなの決めてないよ、ノリだよ!

 

_そうだったんですね!BOSSさんはどのような時にリリックを書きますか?

 

BOSS:俺は、旅に行って一人でゆっくりしてるときが多いね。

 

_それは、少しずつ書き溜めていくスタイルですか?それとも一曲バーッと?

 

BOSS:決めてない!ノリ!いいビートがくれば一気に完成するときもあるし。

 

_極端な話、半年前に書いたリリックと今日書いたリリックと繋ぎ合わせることはありますか?

 

BOSS:そんなのいくらだってあるよ!3年前に書いたリリックと合わせることもあるよ。音楽の価値観が自分の中で変わってないからね。

 

_そういった作り方をされていたんですね!ところでBOSSさんは普段の生活で趣味やライフワークみたいなものはありますか?

 

BOSS:DJもやってるよ。ヒップホップは自分でやってるから、かけたいと思う曲がなくて、ヒップホップ以外の音楽を普段聴いてDJしてる。

 

_ちなみにヒップホップ以外とは?

 

BOSS:ヒップホップ以外全部だよ。ハウスもテクノもダンスクラシックス、レゲエもロックもジャズもかけるよ。あとはそういった音楽がかかってる所にも行くし、家でもそういうレコードを聴くよ。

 

_レコードも買いに行ったりするんですか?

 

BOSS:もちろん。ライブに行ったいろんな街で買う事が多いね。でもやっぱりライブが始まると、DYEと練習して、ジムに行って、走り込んで、家でも個人練習して、余った時間にリリック書いて、そうやって毎日ライブのために生きてるよ。

 

IMG_7760

 

_さすがです!脱帽しました。今日は浜松でのライブですが、静岡県のライブで毎回受ける印象などはありますか?

 

BOSS:浜松と静岡ではずいぶん印象が違うよね。浜松はまだ今回で3回目。浜松のアーティストやシーンもまだ何も知らないから、俺にとっては未知だね。

 

_沼津には2回ほど来ていただきましたよね。かなり初期の頃、DJ YASさんと来られましたよね?

 

BOSS:うん、そうだね。沼津はわりとキャリアの最初の頃に呼んでもらってて、静岡に行くっていうより、沼津に行くって感じだったよね。今の方が静岡に行ってるって感じがするな。

 

_では最後に静岡のTHA BLUE HERBファンへ一言お願いします!

 

BOSS:1年に来れても1回位しか来れないんだけど、みんな忙しい中、毎回集まってくれるから感謝してる。こういうインタビューとかは受けるけど、でも実際俺等は流行りの音楽じゃないから、こちら側からテレビとか雑誌にでてライブ来てよってやり方じゃない中で、俺らの情報探して、安くないお金払って来てくれるのは本当に感謝してる。これからも俺らは続けてくから、みんなの都合が合った時は、ライブに来てもらって一緒に遊びたいと思う。

 

Interview : STOCK from Zion Soldier     Text : Shoko Ooike     Photo : Yusuke Sakamoto


 

THA BLUE HERB  オフィシャルサイト http://www.tbhr.co.jp/index.html

 

THA BLUE HERB 「PRAYERS」 

 

 

organicstyle

boshuu3

 

NEW INTERVIEW

新着インタビュー

2018/06/11 更新

BOOGIE MASONビートアルバム『SOUVENIR』リリース、インタビュー

  静岡唯一のビートミュージックレーベル...

2017/03/22 更新

K-mix HIPHOP RADIO SHOW “THE FRESH” インタビュー

  『K-mix HIPHOP RADI...

2017/01/17 更新

FILM LOUNGE APARTMENT / BOOGIE MASON インタビュー

  2016年3月、静岡にビートミュージ...

2016/11/20 更新

「MaCWORRY HILLBILLIES」インタビュー

  静岡のお祭りジャグバンド「MaCWO...

2016/10/07 更新

DJ YOU-KI インタビュー「Red Bull Thre3Style 2016 日本チャンピオン」

  地元・御殿場を盛り上げる事にこだわり...

ページトップへ戻る